今回は、ニュースで多く取り上げられていた
COP26について見ていきましょう。
COPってなに?
「COP」とは「Conference of the Parties(締約国会議)」の略です。
ここでは、気候変動枠組条約締約国会議のことを指します。
第1回(COP1)は1995年3月28日~4月7日、ベルリン(ドイツ)にて開催されました。
そこから昨年を除き毎年開催されており、COP26は第26回目の開催ということです。
これまでの主な内容を見ていきましょう。
1997年に京都で開催されたCOP3で 「京都議定書」 に合意されました。
先進国の拘束力のある削減目標(2008年~2012年の5年間で1990年に比べて日本-6%、米国-7%、EU-8%等)を明確に規定しました。
京都議定書により、世界全体での温室効果ガス排出削減の大きな一歩を踏み出しました。
2015年にフランス・パリで開催されたCOP21で「パリ協定」が採択されました。
パリ協定には、
①世界共通の長期目標として2℃目標の設定や、すべての国による削減目標の5年ごとの提出・更新
②先進国が引き続き資金を提供すること
③JCMを含む市場メカニズムの活用
等が位置づけられています。
JCMとは、Joint Crediting Mechanism( 二国間クレジット制度 )の略です。
途上国への優れた低炭素技術等の普及を通じて実現した温室効果ガス排出削減・吸収を定量的に評価し、提供した国の削減量に加える制度。
COP26は、イギリスのグラスゴーで、2021年10月31日(日)~11月13日(土) ※当初の予定より1日延期して開催されました。
概要については、分かりやすくまとまっていましたので引用します。
COP26の成果
大きく3つの成果を説明していきます。
①排出削減対策が講じられていない石炭火力発電の逓減及び非効率な化石燃料補助金からのフェーズ・アウトを含む取組を加速
これに対して、山口環境相「日本の政策と整合的だ。日本は石炭火力の脱炭素化を進める」と述べ、燃やしても二酸化炭素を排出しないアンモニアを石炭と混ぜて燃料とする「混焼」という技術などを進めていく考えを示しました。
②途上国の適応支援のための資金を2019年比で最低2倍
岸田総理「先進国全体で年間1000億ドルの資金目標の不足分を率先して補うべく、600億ドルの支援に加え、新たに100億ドルの追加支援を行う用意がある。」とコメントされています。
③パリ協定第6条に基づく市場メカニズムの実施指針が合意され、当該合意により、パリルールブックが完成
日本が提案した「承認プロセス」モデルが打開策となり、これまで懸念されていた温室効果ガス排出量の二国間でダブルカウントになること防止する実施指針の合意に結び付いています。
今後のスケジュール
今後のスケジュールについても、既にまとまった素晴らしい資料がありますので、引用させていただきます。
ポイントは2つです。
1つ目は、来年11月にエジプトでCOP27が開催されること。
2つ目は、2025年が約束素案(NDC)の2回目の提出期限であることです。
NDCとは、Nationally Determined Contribution(各国が決めた貢献)の略です。
各国が決めた温室効果ガスの排出削減目標という認識でOKです。
環境省 気候変動の国際交渉
http://www.env.go.jp/earth/ondanka/cop.html
JCM 二国間クレジット制度(JCM)とは
https://gec.jp/jcm/jp/about/
NHK COP26 “石炭火力発電の削減 日本の政策と整合的” 山口環境相
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211116/k10013349531000.html
首相官邸 COP26世界リーダーズ・サミット及び各国との首脳会談
https://www.kantei.go.jp/jp/100_kishida/actions/202111/02cop26.html
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